2014年6月22日日曜日

江戸伝統工芸 釣りしのぶ

今年もホテルの玄関横の軒先に釣りしのぶが登場し
お客様をお出迎えしています。


型名は「いかだ」
いかだに船頭さんが乗って、漕いでいる姿を現しています。
 
時代小説などにも「釣りしのぶ売り」が出てきたりするので
ご存知の方も多いかと思いますが
釣りしのぶとは、しのぶというシダ科の植物を様々な形に仕立てて
家の軒先に飾って鑑賞するもので、夏の季語にもなっています。

江戸時代に植木職人が手慰みに作り
夏のご挨拶として普段出入りしているお屋敷に差し上げたのが
始まりだそうです。

今からちょうど一年前のホテルイベント「園芸俱楽部」にて
釣りしのぶ作り教室を実施し、そこで作ったものを
秋口まで、軒先に吊るしておりました。 (昨年の様子はこちら


秋が終わり、葉っぱが枯れてしまった後は
しのぶ作りの先生に教えていただいた通り、カラカラに乾かして
冬の間、新聞紙に包んで保管しておりました。
桜が咲き始めたころから、再び毎朝水に浸け
芽が出てくるのを心待ちにしていました。
6月に入ってから、かわいらしい新芽が育ち始め
ようやくデビューいたしました。
今はまだまばらですが、これから涼しげな葉っぱが沢山出てくることと思います。

今年もまた「園芸俱楽部」にて
釣りしのぶ作り教室を実施いたしました。
今年は、昨年の「いかだ」より少し難しい「井桁」という形に挑戦です。

 講師の萬園 深野晃正先生

自分で作ったしのぶのパーツを
井桁の形に組み合わせていきます。
 
ご自分で作った作品を手に、ハイ、チーズ!
作る人によってボリュームや形が微妙に違って
個性が出ています。
 
 
 
過去に実施した「園芸俱楽部」はこちらをご覧ください。
 
 
 
 
 

2014年6月12日木曜日

開業5周年企画 「江戸東京 川めぐり」

真夏のような暑さの6月1日(日)
江戸まち歩きの開業5周年記念の特別企画として
「江戸東京 川めぐり」を実施いたしました。

過去のまち歩きで、何度か神田川や日本橋川沿いを歩きましたが
今回は船の上から、一味違った風景を楽しんでいただきました。

集合場所は秋葉原の和泉橋。
この日、周辺では、ちょうど岩本町・東神田ファミリーバザールが行われており
洋服やバッグ、靴、台所用品など様々なものを扱うワゴンが道路いっぱいに立ち並んで
とても賑やかでした。


和泉橋防災船着場より乗船。いざ、出発です。
神田川→日本橋川→隅田川→神田川の順に、東京の真ん中をぐるりとめぐりました。

今回のガイドは、神田リバーサイドプロジェクトの事務局長でもある
岡田邦男さんです。
橋や川沿いの石垣、江戸時代の町についてなど歴史的なお話はもちろんのこと
TVドラマの舞台になった場所の説明まで
非常に幅広い内容のガイドで、参加者の皆さんも熱心に耳を傾けていました。
この日のために特別に
神田明神の宮鍵講の半纏を着てきてくださったガイドの岡田さん
 
前方に見えるのは御茶ノ水の聖橋
 
水道橋の上から撮影
奥にあるのは「お茶の水分水路」です
 
三崎橋を過ぎ、神田川から日本橋川へ。
ここからはずっと首都高速の高架下となります。
左手は飯田橋エリア
春は桜並木がきれいです

 常盤橋
右手奥に見えるのは日本銀行の建物です
 

かつては外濠だった日本橋川の石垣の一部には
江戸時代に工事をした大名の家紋や石工の印などが今でも見ることができます。
 
この日はなんと気温33℃の真夏日!
普段なら、景観を損なう首都高速の高架が心地よい日陰となり助かりました。
左上のビル上の気温表示にご注目ください
 
 
日本橋
下からの眺めは雰囲気たっぷりです

そして、いよいよ隅田川へ・・・
いきなり視界が大きく開け、波も大きくなります。
後方には佃島の高層マンション群と中央大橋
 

前方にはスカイツリーが見えました
 
 浅草橋から再び神田川へ・・・
 
浅草橋には古くからの船宿があり
川の左右に屋形船がたくさん係留されていました
 
船旅の最後は、神田一本締めでしめくくり
 
ホテル近くの新三崎橋防災船着場にて下船し、徒歩でホテルへ。
日本料理「縁(ゆくり)」特製の松花堂弁当をお召し上がりいただき
しばしランチタイムをお楽しみいただいた後は
江戸まち歩きのガイドでおなじみの立山西平さんによるレクチャー。
本日、船でめぐった周辺の土地の江戸から明治時代にかけての
変遷についてお話をしていただきました。
 
 
文字通り、江戸と現代の東京を感じられる盛り沢山な船の旅。
予想外の猛暑にみまわれましたが、無事終了することができました。
参加者の皆さん、そしてガイドと講師のお二人、お疲れ様でした!
 
 
庭のホテル 東京HP